アフターマーケティングとは、アフターサービス・アフターフォロー・アフターケアといった言葉をマーケティングの視点から捉えたものです。顧客満足度を高め、ロイヤルカスタマーを育成することに役立ちます。
この記事では、具体的にどのような手法があるかを紹介し、得られる効果や具体例などを解説します。
アフターマーケティングとは?
アフターマーケティングとは?
アフターマーケティングについて深く理解するには、言葉の定義をしっかりと押さえておく必要があります。なぜ重要かといった部分も含めて解説します。
アフターマーケティングの定義
アフターマーケティングとは、アフターサービス・アフターフォロー・アフターケアなどの顧客に対するアプローチをすべて含んだものであり、マーケティングの観点から捉えた言葉を指します。それぞれの言葉の違いをまとめると、次のとおりです。
- アフターサービス
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- 商品を販売した後に提供するサービスの総称。
- 一般的には、保証期間内の無償修理や商品の使い方のサポートなどがあげられる。
- アフターフォロー
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- 商品を購入してもらった顧客に対して行うヒアリング。問い合わせや相談対応。
- 顧客満足度を高め、リピーター化するのが狙い。
- アフターケア
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- アフターサービスやアフターフォローよりも、さらに踏み込んだ対応を行う。
- 顧客の相談などに丁寧に対応し、ファン化をめざす
上記のように細かな違いはあっても、基本的には商品を販売した後に、顧客からの相談や問い合わせにきちんと対応していくことを意味しています。
アフターマーケティングの重要性
アフターマーケティングに取り組むことで、提供している商品やサービスに付加価値をつけられます。「丁寧に対応してくれるお店」「分からないことは気軽に相談できる会社」といったイメージを持ってもらうことは、顧客満足度を高めることにつながるでしょう。
商品やサービスそのものに対する満足度だけでなく、購入後のサポートをしっかりと行うことで、再び利用したいと顧客に思ってもらえる流れを作っていけるはずです。リピーターが増えることは事業の安定化につながり、企業やブランドに対して信頼を寄せて継続的な利用をしてくれるロイヤルカスタマーの育成に貢献します。
アフターマーケティングの手法と課題点
アフターマーケティングの基本を理解したら、次に具体的な手法を知って実践していくことが大事です。一方で、どのような課題点があるかも含めて解説します。
アフターマーケティングの具体的な手法
アフターマーケティングの手法にはさまざまなものがあり、主なものをまとめると以下のとおりです。
具体的な手法 | ポイント |
---|---|
割引クーポンの発行 | 購入者のリピート化を狙う。 |
マストバイキャンペーンの実施 | 購買商品に対するアンケート回答を応募条件に加えることで、顧客の属性や商品に対するフィードバックなどのデータを取得できる。 |
ゲーミフィケーションの導入 | キャンペーンのワクワク感が増すことによって、応募を増やせる。 |
お客様アンケートの実施 | 商品やサービスの改善につなげる。 |
相談窓口を知らせる | 購入商品に問題があったときのサポート窓口を記載することで、安心感を与える。 |
レシピなどの提供 | 購入した商品に関するレシピなどを提供し、献立を考える手間を省いてもらう。 |
どのようなアフターマーケティングが行えるかは、業種によっても違ってくるので、自社に合った方法を選択してみましょう。
アフターマーケティングの課題点
メリットが多いアフターマーケティングではあっても、気をつけておきたい課題点も存在します。たとえば、紙のレシートだと紙面のスペースが限られるので記載内容に限度があり、さらに印刷コストがかかるなどの点です。
同様に割引クーポンを紙で発行する場合も、クーポンを発行するためのプリンターやシステムの導入、印刷コストの負担があります。キャンペーンについてはレシートにQRコードを表示させることでキャンペーンサイトに誘導できますが、印字スペースやユーザーが入力する手間が課題でしょう。
そして、お客様アンケートは記載や投函に手間がかかるため、実際にはほとんど活用されないケースが多いです。加えて、レシピの配布も紙の場合は品数に限りがあり、印刷コストがかかるなどの問題が生じます。
導入を検討する際は、費用対効果を踏まえたうえで、どの程度の範囲までを行うのかを考えてみましょう。
電子レシートを上手に活用してみよう
電子レシートの導入は、アフターマーケティングにおいても役立ちます。電子レシートのメリットや機能などを紹介します。
電子レシートを活用するメリット
電子レシートを導入することで、印刷代やシステム構築・プリンターの設置といった費用を抑えられます。また、印字スペースを気にせずにさまざまな表現方法が可能です。
ユーザーにとっては紙のクーポンやレシピ、アンケート用紙などを持ち歩く必要がなくなるメリットが生まれます。スマートフォンなどから手軽に情報をチェックできるため、商品の購入後も同じ店舗を利用しようという動機が生まれやすいといえます。
iReceiptが備えるさまざまな機能を紹介
電子レシートプラットフォームの「iReceipt」は、店舗DXを加速させるために役立つツールです。小売店や飲食店などで導入しやすく、アフターマーケティングを強化するために欠かせない機能が備わっています。
くじ引きやルーレットなどのゲーム要素を取り入れつつ、キャンペーンを展開することができます。また、商品を購入した後に「今日のお買い物はいかがでしたか?」「お求めの商品は揃いましたでしょうか?」といったコミュニケーションを取りやすく、フィードバックをじかに確認できます。
さまざまなフィードバック情報を蓄積し、品揃えや販促などに活かしていくことが可能です。タイムリーに顧客の声を反映させていくことで、長く利用するお店として愛着を持ってもらえるでしょう。
まとめ
アフターマーケティングへの取り組みは、既存顧客をリピーター化し、さらにはロイヤルカスタマーとして育成する流れを作っていけます。中長期的な視点に立って、顧客と向き合っていくことで、提供する商品やサービスの付加価値を高めていけるはずです。
具体的な手法としてはさまざまなものがありますが、費用対効果を考えたうえで導入を検討する必要があります。電子レシートはアフターマーケティングにも役立つため、基本的な特徴を踏まえて積極的に活用してみましょう。